外壁塗装工事には数十万~数百万の費用がかかり、使用する材料や外壁塗装業者によっても金額が変わります。そのため、費用相場を知っておくことで、どこに依頼すれば良いのか判断しやすくなるでしょう。
そこでこの記事では、外壁塗装にかかる費用や内訳について解説します。外壁塗装業者選びで後悔しないために、チェックしておきましょう。
また、以下の記事では西湘エリア(足柄上郡・二宮町・大磯町)でおすすめの塗装会社を紹介していますので、依頼する会社選びでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
外壁塗装の費用相場
外壁塗装の費用相場は塗装する面積で決まります。ここでは、以下を解説します。
費用相場よりも見積もりが高すぎたり安すぎたりする場合には、外壁塗装業者に理由を聞きましょう。
坪数ごとの相場表
坪数ごとの費用相場は以下の表のとおりです。
坪数 | 塗装面積 | 費用相場目安 |
---|---|---|
10坪 | 40㎡ | 20~40万円 |
20坪 | 79㎡ | 40~90万円 |
30坪 | 119㎡ | 60~100万円 |
40坪 | 158㎡ | 80~130万円 |
50坪 | 198㎡ | 100~160万円 |
60坪 | 238㎡ | 120~200万円 |
坪数は建物の床面積すべてを加えて計算してください。3階建ての場合は、1階・2階・3階を合計した坪数です。
また、神奈川県の外壁塗装の費用相場は、総務省統計局『令和5年住宅・土地統計調査』によると、約94~152万円です。
費用相場を知っておくことで、外壁塗装会社の見積もりと比較できます。費用相場と見積書の金額が大きく離れていないか確認しましょう。
相場が決まる塗装面積
坪数でおおよその費用相場がわかるものの、同じ坪数でも、窓の大きさや家の形・ドアの面積などによって塗装面積が変わります。
実際に外壁塗装業者に依頼する場合には、現地で計測して正確な塗装面積を算出しますが、計算式を利用してご自分で簡易的に算出可能です。
計算式は『坪数×3.3×1.2=外壁塗装面積(㎡)』となります。坪数に3.3を掛けることで㎡数を算出し、外壁の面積を算出する際の係数1.2を掛けると、簡易的な塗装面積を計算することが可能です。
外壁塗装の費用内訳
費用相場の目安が外壁塗装業者によって大きく違う理由は、以下の内訳が異なるためです。
施工で使用する材料や会社によって施工単価などが異なるため、かかる費用の内訳をチェックしておきましょう。
塗料・材料費
塗料の種類や使用する材料によって費用が変わります。塗料などの材料費は、外壁塗装にかかる全体の費用の約20%を占め、塗料の種類によって価格の差が大きく異なるため、適切な塗料選びが重要です。
塗料の種類 | 耐用年数 | 費用相場(㎡) |
---|---|---|
アクリル塗料 | 3~8年 | 1,000~1,800円 |
ウレタン塗料 | 5~10年 | 1,500~2,500円 |
シリコン塗料 | 7~15年 | 1,800~3,500円 |
ラジカル塗料 | 8~16年 | 2,200~4,000円 |
フッ素塗料 | 12~20年 | 2,000~5,000円 |
ナノテク塗料 | 18~20年 | 2,400~5,500円 |
無機塗料 | 20~25年 | 3,500~5,500円 |
安い価格の塗料を使用することで外壁塗装の費用は下がるものの、耐用年数が少ないことが多いため、塗り替えする回数が増えるかもしれません。
塗料は耐用年数が高い物を使用することで、塗り替えする回数が減り、コストパフォーマンスが高くなるケースが多いでしょう。外壁塗装会社とよく相談して、どの塗料を使用するか決めてください。
工事費・人件費
工事代や、担当者・外壁塗装する職人などの人件費がかかります。
隣家に塗料などの飛散を防止する飛散防止ネットや、外壁の汚れを落とす高圧洗浄、外壁のつなぎ目のシーリングの打ち替えなど、さまざまな費用が発生することに注意が必要です。
足場代
外壁塗装する際には、足場の設置が必要不可欠です。外壁を囲むため、足場の大きさは外壁よりも大きくなります。
足場代の費用相場は1㎡800〜1,200円程度で、設置費・解体費・運搬費などがかかることを念頭に置いておきましょう。
また、屋根や窓枠などを同時に塗装することで、足場の設置が1度で済みます。長期的な目線で足場代を抑えたい方は、同時に施工するかどうかもあわせて検討してください。
その他の費用
現場への交通費や事務手数料・敷地内に車を停められない場合には駐車料金など、その他にも費用がかかります。
見積書を見る際は、どこにどれくらいの費用がかかっているのか明記されている外壁塗装業者を選ぶのがおすすめです。
外壁塗装の費用を抑えるコツ
外壁塗装は一度に数十万円~数百万円かかるため、費用を抑えるコツを把握しておくと良いでしょう。
それぞれ解説します。
複数の外壁塗装業者で相見積もりをとる
複数の外壁塗装業者に見積書を依頼し、比較するのがおすすめです。会社によって見積もり金額が大きく変わる可能性があるため、少なくとも2~3社は比較しましょう。
見積もり金額だけでなく、見積書の内容が『工事一式』など、詳細が明記されていない外壁塗装業者は控えるのが良いかもしれません。
また、安すぎる場合には後から追加費用を請求されたり、手抜き工事されたりする可能性が考えられます。悪質な外壁塗装業者も中にはいるため、慎重に判断して契約してください。
立地・暮らし方に合った適切な塗料を選ぶ
立地や暮らし方によって適切な塗料が異なります。防カビや防藻・防音などの機能がある塗料がありますが、風通しが良かったり、閑静な住宅街だったりするなど、立地によっては必要ありません。
また、数年後に引っ越しや建て替えする場合には、耐用年数が長い塗料を使用する必要はないでしょう。
先述したとおり、塗料は外壁塗装費用全体の約20%を占めるため、適切な機能や耐用年数の塗料を選ぶのがおすすめです。
地域密着している外壁塗装業者に依頼する
地域密着している外壁塗装業者は、住まいの地域の特性を知った上で施工してくれます。また、地域密着している企業は、評判が今後の事業に関わるため、丁寧に施工してくれるでしょう。
家を建築したハウスメーカーなどに依頼する場合には、下請け業者が施工するため、仲介手数料がかかり、地域密着型の外壁塗装業者よりも費用が高くなりがちです。費用を少しでも抑えたい方は、地域密着している外壁塗装業者を検討すると良いでしょう。
リフォーム助成金・補助金、火災保険などを活用する
お住まいの地域によっては、助成金や補助金が利用できるケースがあります。地域によって条件や金額が異なるため、お住まいの自治体のホームページで確認すると良いでしょう。
また、台風や大雨などの災害が原因で外壁塗装する必要がある場合には、火災保険が利用できるかもしれません。保険証券などを確認し、加入している保険会社へ問い合わせましょう。
また、外壁塗装業者によっては、助成金や補助金・火災保険などの制度に詳しい可能性があるため、一度相談してみるのがおすすめです。
覚えておきたい!外壁塗装の費用が高くなる3つのケース
外壁塗装の費用は、建物の状態や環境によって大きく変動することがあります。ここでは、費用が高くなりやすい3つのケースについて詳しく解説します。
これらの要因を事前に理解することで、予想外の出費を避け、適切な予算計画を立てることができるでしょう。
建物の経年劣化が進行している場合
建物の経年劣化が進行している場合、外壁塗装の費用は通常よりも高くなる傾向にあります。特に注意が必要なのは、見た目では分かりにくい劣化です。例えば、外壁の内部で進行している腐食や、目に見えない微細なひび割れなどが挙げられます。
これらの問題に対処するには、単なる塗装だけでなく、下地の補修や部分的な壁材の交換が必要になることがあります。また、長年の汚れやコケの除去に特殊な洗浄作業が必要となる場合もあるでしょう。さらに、古い建物ではアスベストなどの有害物質の処理が必要になることもあり、これらの追加作業は費用を押し上げる要因となります。
経年劣化に起因する問題を早期に発見し対処することで、将来的に大規模な修繕を避けられる可能性があります。定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで、長期的には費用を抑えることができるでしょう。
特殊な環境下にある住宅の塗装
建物が特殊な環境下にある場合、外壁塗装の費用が通常より高くなることがあります。例えば、海沿いの住宅では、塩害対策が必要不可欠です。塩分を含む海風は外壁を急速に劣化させるため、通常の塗料では十分な保護ができません。そのため、特殊な耐塩害塗料を使用する必要があり、これらの塗料は一般的な塗料よりも高価です。
また、工業地帯や幹線道路沿いの住宅では、大気汚染や振動による外壁への負荷が大きくなります。これらの環境では、耐久性の高い塗料や特殊な下地処理が必要となり、結果として費用が増加します。
寒冷地の住宅では、凍結融解サイクルによる外壁の劣化が顕著です。このような地域では、耐寒性や耐凍害性に優れた特殊な塗料を使用する必要があります。これらの塗料は通常のものより高価で、施工にも特別な技術が必要となるため、費用が高くなる傾向があります。
環境に応じた適切な対策を講じることで、長期的には外壁の寿命を延ばし、メンテナンス頻度を減らすことができます。初期費用は高くなりますが、長期的な視点で見れば費用対効果の高い選択となるでしょう。
アクセスが困難な建物構造
建物の構造や立地条件によっては、外壁塗装作業へのアクセスが困難になり、結果として費用が高くなることがあります。典型的な例として、狭小地や傾斜地に建つ住宅が挙げられます。
狭小地の場合、隣接する建物との距離が近く、足場の設置や作業スペースの確保が難しくなります。このような状況では、特殊な足場設備が必要になったり、作業効率が低下したりするため、費用が増加します。また、隣家との調整や許可が必要になる場合もあり、これらの手続きにも時間とコストがかかることがあります。
傾斜地に建つ住宅では、地形の高低差に対応するため、通常よりも複雑な足場設置が必要になります。場合によっては、特殊な昇降機器を使用する必要があり、これらの追加設備が費用を押し上げる要因となります。
さらに、旗竿地のような特殊な敷地形状の場合、作業車両や資材の搬入出に制限が生じることがあります。このような状況では、人力での運搬や小型機械の使用が必要となり、作業効率の低下や追加の人件費が発生する可能性があります。
これらの要因による費用増加は避けられない場合もありますが、事前に業者と十分な打ち合わせを行い、最適な作業計画を立てることで、可能な限り費用を抑える工夫ができるでしょう。
外壁塗装の費用を比較する際の注意点
外壁塗装の費用を比較する際は、単純に金額だけを見るのではなく、いくつかの重要な点に注意を払う必要があります。ここでは、費用比較時に特に注意すべき2つのポイントについて詳しく解説します。
これらの点に注意を払うことで、より適切で透明性の高い費用比較が可能になります。
見積書の詳細をチェック
外壁塗装の見積書を比較する際は、単に総額を見るだけでなく、見積書の詳細を細かくチェックすることが重要です。見積書には、使用する塗料の種類や数量、下地処理の方法、足場の設置費用、人件費など、様々な項目が含まれているはずです。これらの項目を一つ一つ確認し、各業者の見積もりを比較することで、より正確な費用の判断ができます。
特に注意すべき点は、使用する塗料の品質と数量です。安価な塗料を使用している場合や、必要な塗料量が不足している場合は、長期的に見ると追加の塗り直しが必要になる可能性があります。また、下地処理の方法や範囲も重要です。適切な下地処理は塗装の耐久性に大きく影響するため、この部分を軽視している見積もりは要注意です。
さらに、見積書に「諸経費」や「雑費」といった曖昧な項目が多く含まれている場合は、その内訳を詳しく確認することをおすすめします。これらの項目が不透明だと、後々予想外の費用が発生する可能性があります。
見積書の各項目を丁寧に比較することで、単に安いだけでなく、適切な品質と内容を備えた見積もりを選ぶことができるでしょう。
追加費用の有無を確認
外壁塗装の費用を比較する際、もう一つ重要なポイントは追加費用の有無を確認することです。初期の見積もりには含まれていない追加費用が後から発生することがあり、これが予想外の出費につながる可能性があります。
典型的な追加費用としては、劣化部分の補修費用が挙げられます。外壁の状態が予想以上に悪かった場合、追加の補修作業が必要になることがあります。また、雨樋の交換や破損した窓枠の修理など、塗装作業中に発見された問題に対処するための費用も発生する可能性があります。
さらに、作業中の近隣対応や駐車場の確保、養生作業の範囲拡大など、予期せぬ状況変化に伴う追加費用にも注意が必要です。これらの費用が見積もりに含まれているかどうか、また含まれていない場合はどの程度の追加費用が発生する可能性があるのかを、事前に業者に確認しておくことが重要です。
一見安く見える見積もりでも、これらの追加費用が加算されると結果的に高額になってしまうケースもあります。そのため、複数の業者から見積もりを取る際は、想定される追加費用についても詳しく質問し、比較検討することをおすすめします。
透明性の高い見積もりを提示し、潜在的な追加費用についても明確に説明してくれる業者を選ぶことで、予算管理がしやすくなり、予想外の出費を避けることができるでしょう。
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まとめ
本記事では外壁塗装の費用や内訳について詳しく解説しました。
外壁塗装は数十万~数百万の大きな費用がかかる工事のため、契約前に慎重に外壁塗装業者を選びましょう。
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